この記事では、Stable Diffusionで設定するアップスケーラーの違いを比較しています。
Stable Diffusionで高画質の画像を生成するときに使うのが高解像度補助(Hires.fix)という機能です。
Hires.fixの設定のなかで、アップスケーラー(upscaler)を選択できるようになっています。
アップスケーラーの種類はたくさんあり、名前を見ただけではアップスケーラーの違いが分からないですよね。
アニメと実写でも、アップスケーラーの良し悪しは変わってきます。
ここでは、アップスケーラーの特徴や違いを説明、比較してみたいと思います。
アップスケーラーとは? 基本編
アップスケーラーとは、画像を拡大するときのアルゴリズムのことです。
系統として、アップスケーラーは2種類に大別されます。
・ Latent系
・それ以外
Latent系のアップスケーラーの特徴は、画像の拡大時にディテールが精緻に描きこまれるアルゴリズムとなっています。
もちろん、それ以外のアップスケーラーでもディテールアップは行われますが、Latent系と比べると変化は小さめです。
Latent系のアップスケーラーのデメリットとして、ノイズ除去強度()を下げた時に、画像がぼやける、画像が崩れるといった症状が出やすくなります。
アップスケーラーの使い方
Hires.fix(高解像度補助)にチェックを入れると、アップスケーラーが使えるようになります。
アップスケーラーの使い方は簡単です、プルダウンメニューから選択するだけでOKです。
その他の設定項目を変更しないのであれば、画像生成を開始しましょう。
おすすめアップスケーラーはどれ?
結論としては、アップスケーラーのオススメは「Latent」になります。
アップスケーラーによる違いは比較を見ても明らかですか、軽微な違いしかありません。
特に拘りがなければ、アップスケーラーは「Latent」にしておけば問題ありません。
筆者もアップスケーラーを「Latent」から変更することは、ほとんどないです。
アップスケーラーよりも、モデルやシード値の違いのほうが生成される画像に大きな影響があるのでより重要です。
モデルのサンプル画像にアップスケーラーの指定がある場合は、指定のアップスケーラーを使えば、サンプルどおりの画像が生成できます。
もちろん、他のパラメーター設定もあわせる必要があります。
生成画像の用途として、クライアントに提出する画像である等、もっと詳細な詰めが必要な場合は、複数のアップスケーラーを試してみて、ベストなものを選ぶのがいいでしょう。
アップスケーラー 最後に
アップスケーラーとは、画像を拡大する際のアルゴリズムだと説明しました。
Hires.fixには、アップスケーラーの設定の以外にも、高解像度化の回数(Hires steps)やノイズ除去強度(Denoising strength)の微調整が必要です。
アップスケーラーは実写とアニメでも、生成される画像のテイストも異なります。
いろいろなアップスケーラーの設定を試してみてください。きっと理想のAI画像が生成できると思います。
以上、Stable Diffusionのアップスケーラーの使い方と種類の違いを説明しました。アップスケーラーの比較を参考にして、AI画像生成に役立ててくださいね。